AIYL 樹木医の現場

樹木医 後藤瑞穂さんの映像『楠の治療』2017年11月 を公開しました。
後藤さんはいつもエネルギッシュで明るい素敵な方で、そんな魅力溢れる後藤さんのエピソードもご紹介したいのですが、今後の映像公開を乞うご期待ということで、今回は現場のことを少しご紹介したいとおもいます。

樹木医の現場といいますと、天然記念物の樹木や御神木の治療のイメージが強いようにおもいますが(私だけ?)、
道路の街路樹や公園の樹木、個人宅の庭の樹などさまざまです。

実際に現場を観て驚いたのは、治療工程がかなりの力仕事だったこと。
例えば土壌改良を行うために埋めるブレスパイプは長いもので60cmほど。それが埋まる深さの穴を樹木一本にたいして複数掘ります。しかも地面の中は掘ってみなければ分からないので、途中でコンクリートや排水管などが出てきては断念、場所を変えてあらたに掘りなおすこともしばしば。一日のほとんどが掘ってるみたいな現場もありました。

 

更には舗装のコンクリート切断して剥がし、施工することがあったり、大木に登って、樹の腐朽した箇所をチェーンソーで切り落としたり、ショベルカーを導入したりなど、専門性が必要な作業もあり、施工は造園業者さんと一緒にすることが多い印象でした。

ちなみに余談ですが、撮影は木屑や土、コンクリートの粉塵が舞い上がって、ときには小雨もあり、機材的にもドキドキな超ハードな現場になりました(笑)。


でも、そういった地道な作業の上で成り立つ仕事なんだなーと、撮影しながら頭が下がる想いにもなりました。
一般的に紹介されるときは(テーマや映像の長さなど様々な理由があると思うのですが)そういった作業風景はなかなか紹介されていないようにおもいます。今回はそういった面も含めて、樹木医の仕事やその世界を紹介したいなと現場で撮影しながらおもったのでした。